上部消化管とは食道・胃・十二指腸を指し、これらの部位を一連の検査で観察します。昔から「胃カメラ」と言われてきたものです。
口から入れる胃カメラでは、舌の根元に内視鏡が触れるため「オエッ」という咽頭反射が起きて吐き気を催すことが多くなります。そのため、「胃カメラは苦しい」というイメージが定着してしまいました。
しかし経鼻内視鏡=「鼻から入れる胃カメラ」では、内視鏡が舌の根元に触れることなく消化器に到達するため、ほとんど吐き気を催すことなく検査を受けることができます。また、検査を受けながら医師と会話することができるため、モニターを見ながら質問できるなどリラックスして検査を受けることが可能です。
大腸内視鏡検査では、大腸(結腸と直腸)と小腸の一部を観察するために肛門から内視鏡を挿入し、これらの部位に発生したポリープや癌、炎症などを診断します。組織の一部をとって調べたり(生検)することもできます。